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>>シナリオ感想

機動戦車レオ  スパロゥさんの作品です。

ジャンル:等身大オリジナル、実在兵器、現代ミリタリーコメディ

最新の感想


■1〜2話途中まで の感想 (2006/05/09)

1話。オープニングからしてヤバいぐらい気合が入ってるのが好印象。
逆に、オープニング以外の画面演出はそれほど派手でもなく、メリハリが利いているとも思える。
少なくとも演出過多でシナリオの内容がないがしろだったりするよりは良い。良いと思うんだが世間様ではどうなんだろうか……

ミリタリーコメディだけあって、元気の良い主人公がバタバタと動く。こういうキャラはとてもいいなあ。元気で。
戦車やら、基地や部隊について説明があるのだが……難しいはずのに、読むのが苦にならない。文章のスムーズさが為せる技。
読みにくい単語にふりがなが打ってるのも好感触。

戦闘の時に、作者という存在をシナリオ内で出したのはちょっと失敗かなと思ったけれど、それ以外は終始良い感じだったと思う。
戦闘はちょっとダレたけど。ヌルゲーマーだから。長いのはダレるというダメな人なんですホント。

そして2話。
割とあっさりめな話。一話と比べて、だからあまり参考にはならないですが。
活動家の描かれ方に不快感を持つ方もいるかなーと思いつつ。自分は全く気にしてませんでしたけど。
ノンフィクション謳ってるならともかく、創作分野で不謹慎だのなんだのというのはあんまり的を射てるとは思えませんしねぇ。

戦闘部分はパズルのような感じ。
道を塞いでる敵キャラを誘導して脇をすり抜けるというのは面白いなあ。相手の近づいてくる範囲をよく考えてなかったので、若干時間がかかりましたがクリア。
難しくなく、しかし面白い。ヌルゲーマーには嬉しい難易度です。


■3話 の感想 (2006/05/15)

ベタベタ、と作者ご本人が言っておられますが、まあベタなお話ではありますな。
しかし王道という事はそれだけで素晴らしいと思うのですよ。変に物語を捻ってしまうよりは。
押さえるべき描写はきちんと押さえてあるので、シナリオとしての出来はなかなかのもの。

戦闘は熟練度狙うと割と辛い感じで。
そういうのがどうでも良いなら簡単かと。最初のターンでなんとか歩兵一体に攻撃を当てておかないと耐えきれるか微妙な線ではありますが。

自衛隊、という立場を上手くいかしてるなーと思いましたね!
今後も期待しておりますですよ。


■4話 の感想 (2006/05/22)

新任の小隊長にまつわるお話。

ストーリー、戦闘バランス共に無難なところに落ち着いた感じが。
水準としては十分実用に耐えるというか、特に矛盾点などもなく楽しめるのでこれはこれでいいのかも。
キャラクターの掛け合いなどではところどころ笑わされる事もあるし、安定して楽しめるシナリオですね。

戦闘は味方NPCの特定地点制圧が勝利条件。
主人公の機体だけ精神コマンドが四人分使えるのでまさに獅子奮迅の働き。
あとは地味に突撃が使える壁さんが頑張ってた。
移動後に長射程・高威力の砲撃が使えるからマップミサイル撃ってくる機体相手に大暴れ。
やっぱり難易度は低い方かと。自分が難なくクリアできるぐらいですし。
物足りない!って方もいるでしょうがこれが快適!って方も居るものです。

しかしこの小隊長のテンションはあがったりさがったりで大変そうだなあ(笑)


■5話 の感想 (2006/06/05)

はい。毎週楽しみにしているシナリオです。
定期的にリリースされるっていうのは、やっぱり好感が持てる所。見習いたいものです。

今回は休日に起きたお話。堤河曹長の背景にスポットを当てたストーリー構成になっています。
流れそのものには不自然な部分もなく、すらすらと読めていけるのが好感触。
戦車で敵本拠を破壊しようとしてるヤクザAがステキすぎる。
スポットが当たっている堤河曹長だけでなく、悩める友人の背中を後押しする本荘三尉、正確な狙撃の腕で活躍した間臼一曹など男性勢の格好良さが目立っていたように思える。
それなりに年季が入ってるという事がわかる渋さに琴線を刺激された。いいなあ。
だが若いの、テメーはダメだ(酷い事を言ってる)

しかし全体の流れには影響しないものの、一部ネタなのかどうなのか迷う部分もある。
・案外すんなり基地に入れちゃう変装したヤクザ達。
・戦車の在処を聞かれて特に疑いも持たずあっさり教えてしまう間臼一曹。
・討ち入りだからといって配られるカラシニコフ(自動小銃)

特に最後のは思わずカラシニコフかよと突っ込んでしまうぐらいネタっぽかった。
きっと実弾じゃなくてゴム弾か何かが入っているに違いないと脳内保管。

まあ、「SRCシナリオ(フィクション)だから」と言ってしまえばそれまでなので。
細かいところまで気にしてしまう性格だから違和感を感じただけかもしれない。


ちなみに、上記のツッコミに関しては掲示板の方にて回答を頂きました。ありがたい事でございます。
侵入に関しては過去にそういった出来事(変装した偽自衛官が駐屯地に侵入)が実際にあったらしく。
銃器の配布については、ヤクザの本拠に討ち入りをかけた際に、敵が持っていたものを分捕っていたという設定だそうで。
特にカラシニコフについてはよく考えてみりゃそりゃそうだわなと思わされ、自身の理解力の低さを痛感いたしましたね!
武器に関する伏線(敵組織は中国マフィアから武器補給を受けている)もストーリー上で張られている訳ですし、自分の読解能力が足りない故の失言でありました。失礼失礼。


戦闘パートは盗まれた戦車に追いつけ追いつけというもの。
精神コマンドを使っても一度失敗した私。神速を使っても本荘車では追いつくのが難しい気もする。
6ターンギリギリまでかかってなんとか接近。
物語重視な戦闘パートだったので、こういうあっさり感でも良いかなーと思います。


■6話 の感想 (2006/06/19)

西実団アメリカへ行くの巻。
相変わらずそつがない作りで、安定してプレイ継続できます。

シナリオ内でいろいろと蘊蓄が披露されていく訳ですが、これを無理なく読ませるだけの文章力が見て取れます。
何回も言ってますが、文章力は大切です。特に、このシナリオのような「一般人に馴染みの薄い、複雑で込み入った話」を視覚情報としてプレイヤーに渡す場合には、情報をわかりやすく解きほぐし、なおかつ的確に表現するだけの文章力が必要になると私は思います。
そういった意味で、すらすら読ませるだけの文章力が見られるのは素晴らしいと再確認しました。羨ましい。

主人公属する西実団の特殊な立ち位置についても、他のごく一般的な自衛隊との対立構造によって表現されて、かなり分かりやすい形になっていると思われます。
次話への伏線も張られており、ストーリー構成的には良い感じの出来に仕上がってるのではないでしょうか。

戦闘については特に何も。

コミケネタもSRCだし普通にさらっと。


次回もアメリカ編のようで期待期待。
というか明確に続きものと認識できるのはこの一連のが初めてではなかろうか。
時系列の話ではなく、ストーリーラインとしての継続というか……伏線があったからそう思えるだけかな?


■7話 の感想 (2006/06/19)

伏線消化の回。クーデター発生の巻。
熱い、熱いよ!

ストーリーについては自然な流れ。
実際にこういう状況が発生したら、と考えると妥当なものだと思う。

現実の事件(イラク戦争のくだり)と話を上手く噛ませているのはさすが。
現代物を扱う場合、こういう手法はリアリティを含ませる事ができるので悪くない。特に戦記ものとかに関しては有効(だと思う)
“もしもこうなっていたら”という、いわゆるIfのストーリー構築がやりやすくなる&把握させやすくなるしね。

まあ問題も出てくる訳だけれど。
今回のストーリー、視点的にアメリカという実在する国に対してマイナスイメージをもたざるを得ないものになっている気がする。
こういう部分に関して、嫌悪感を覚える人が出てくるかもしれない……かな。
例えフィクションであると明記していても、そういう人が出てこないとも限らないのが世の常だし。
自分は楽しければあまり気にしないので、むしろ応援する側になるのだけれどね!
こういう部分も作品の一要素、人を選ぶ要因になるのかもしれないなーとふと思ったのでしたとさ。


展開の熱さが好ましいなあ。今回は特に。
戦闘パートもそれに見合ってか異常な盛り上がりを。
というか敵さんが大盛り上がりだよ!(数量的な意味で)

ヒントでも言われてるように、戦線を後退させて基地で迎撃するのがお得。
敵出現位置に近い基地で迎撃してたら敵の大量増援に集中攻撃を受けて危うく沈みそうになったね!
ブラッドレーはエイブラムスより装甲が若干落ちるので、重機関銃のダメージも馬鹿にならない+アパッチのロケット砲マジ痛いのコンボ。
突出しすぎるとろくな事にはならないものだと思い知らされたとさ。

クリアそのものはそれほど難しくないはず。
敵増援の行動如何では集中攻撃喰らったりする場合もあるが……それほど辛くはない。
ターン数が限定されてるので、SPを惜しまず使えば苦戦もしないと思う。
SPを惜しんだあまり苦戦した馬鹿が言っても説得力はないけれど!


そして次回予告が。
第二部すげー気になるよ! 第二部がじゃなくて内容がだけど。
来週を座して待つべし。


■8話 の感想 (2006/06/27)

続きものになってくるという事で、単品での感想は簡潔に。

・ストーリー
伏線が張られてました。露骨な程に。
こういう風に「見える」伏線を撒いておくのは引きとして有効な手段の一つ。
ただ構成上、最初に戦闘がきちゃってたのでちょっと全体の読後感がぼやけるかな?
印象としては強く残るものが多かったんですが、総合的な後味としてはぼやけた……という感じか。
この感触(伏線を含めたライン)を次回以降のストーリーでどれだけ紐解いていけるかが第二部のキモと言えそうな。

とりあえず屋久戸君頑張れ超頑張れ。

・戦闘パート
難しいという程のものではないです。このシナリオ的にはベーシックな戦闘。
ヒントでマップ平気持ちが居ることを教えてくれるあたり、やはり親切。
射程外で待ち→近づいて来たところを攻撃のパターンは有効。ここらへんもいつもの如く。
SPが豊富だから簡単に感じるんだろうなあ。今回も後退できない状態まで引きつけ射撃を行ってから「撹乱」使用でバコバコと。
マップ兵器持ちの射程も考えつつやれば、やっぱりさほど難しくはないです。装甲は柔いっぽいし。


■9話 の感想 (2006/07/03)

なんというか、ここまでやってくれるといっそ清々しいという程の逆境話。
前回の話から僅かながら心の平静を取り戻した主人公に、そして西実団全体にとって追い打ちをかけるような事実が!
実際にプレイされる事を激しくオススメする。この一連の流れは、個人的な琴線にヒットしたのでその分を過剰に美化しているのかもしれないが……
おそらくその分を差し引いても、いわゆる燃える展開として楽しむ事ができるはずだ。

・ストーリー
内容には深く触れず、構成をメインに感想を書いてみる。
構成としては、ひたすらまっすぐな逆境ライン。
下手に複雑にするよりは、こういったシンプルで隙のない構成の方がこの手の話は映えると思うので。
途中でナレーターが実際はラッパだよ、と言うのはちょっと蛇足にも思えるか。
せっかく専用のコーナー(よくわかる機動戦車レオ)があるのだから、そちらで補足した方が良いとも思える。全く気にはならないレベルだけど。
戦闘後の逆境っぷりたるや。しかし実際これで全滅ーとかいうオチならここまでヒートアップはしなかったと思う。
一重に「お約束」が、もしくはそれに類する希望が存在するからこそ、苦境からの逆転劇が期待できる。
今回で言えば、その希望は次回予告にて呈示されており、これも気持ちの良いぐらいまっすぐな手法として評価したい。
次回への引きのシーンも十分すぎる出来になっており、全体的に役割を果たすという意味で高いクオリティを保持しているお話であった。

・戦闘パート
初期の敵に関してはさほど恐れる事はない。各個のユニット改造さえしっかりやっておけば、それほど苦戦はしないだろう。
敵戦車は作中でも触れられている通り旧型であり、主砲が命中しても致命傷にはなり難く、また命中率もさほど高くない。(いままでの戦車と比べて、だが)
逆に歩兵及び飛行ユニットが鬱陶しい。数が少ない飛行ユニットはともかく、歩兵ユニットは回避が高く、また高火力の火器を所有している為かなりうっとうしい。
幸い、近距離戦には弱い様子なので距離を詰めて仕留めよう。一発当てればまず倒せる。当てるのが大変だが……SPを使えば問題ない。

増援の敵戦車は数は少ないながらかなりの高性能を誇る。
ドローズドの効果を見たときは吹いた。まあ、それでも苦戦するような相手ではない。
単体ずつ各個撃破していけば問題なく倒せるだろう。撹乱の便利さは異常。


あの引きは効果抜群だ。次の金曜日が非常に待ち遠しい。


■10話 の感想 (2006/07/10)

ほぼイベント面。主要キャラ二人の過去話が語られ、謎の戦車が出てきて逆転。そんな感じ。

テロップによる語りの部分が非常に長いので、結構辛い人は居ると思う。
フェードイン表示→フェードアウトは確かに雰囲気は出るのだが、もうちょっと表示時間を短くしても良いかな?とは思った。
まあWait Clickにするよりは作業感少ない感じで良いかもしれないけど、とは自分のシナリオ見ての感想。泣ける。

戦闘は特筆する事もなし。圧倒的戦力差に吹いたぐらいか。


今回は全体的にもっさりした感じを受けましたー。


■12話まで の感想 (2006/07/22)

11話。
一難去ってまた一難、という話。
病院からの回想で、ふっきれたか?と思わせるような描写を見せるも……酷い展開に(笑)
テロリストの正体については、明かされてもそれほど驚かなかった気が。良い意味でも悪い意味でも妥当かな、と。
これが全く関係ない某国の特殊部隊がやりました!とかそんな悪い意味での驚きがあるよりはよっぽど良い感じ(笑)
伏線も張ってあったしね! そしてボコボコに凹む主人公。 これは凹むよなあ、残っていると思った心の拠り所がよりによってアレだし。

サブジェクトXの正体は堀さんの言う事を信じるなら確定、という事になるのか。
嘘は言っていないと発言してるけど、この手の人はそれすら嘘の場合があるから信用が……(笑)
嘘を付かないという嘘を付いていたのさ! みたいな……無いか、無いな。

戦闘はパズルもの。とはいえ完全に確率制御されてはいないので奇跡は起こる。
二回ほど詰まって敵戦車の砲撃を回避で避けろ!と奇跡を期待していたのも私だ。結果はダメだったけど。
下側と上方面にだけ注意を配って、左側をおろそかにしたのが敗因だったようで。
結構面白い内容になってますよー

そして攻め込まれる基地。
電波妨害、降下作戦。絶対絶命になるんだろうか、なりそうだなあ。
降下してくる敵が多い多い。

次回はついに戦車レオが登場するらしい。
いやまあすでに登場してる気はひしひしとするけれどね! きっと出自とかが明らかになるんだ!


12話。
お約束ーな回でした。やっぱりこう、絶対絶命→危機脱出!のカタルシスはクルものがあるね。こればっか繰り返すのは問題だけど、食傷しない程度ならグッド。

はじめてすぐに危機的な状況に陥る基地! あれだけの数に侵入されたらなあ、手際も良かったらしいし、仕方ないでしょう。
逃げずに立ち向かう自衛隊員! 中隊長は根性が座ってるなあ。
そして絶望的状況のせいか発言がおかしくなってる陸自隊員A! ここだけギャグ空間になってませんか?(笑)
というかヴァル・ヴァロでプラズマリーダー吹いた。

そしてやはり凹んでいる主人公。
それが運命なんだ、だから仕方ないは諦観の常用句みたいなもんですよね! 実際そんな気になってくるから不思議。
しかし今まで共に過ごしてきた仲間達の言葉・態度を思い出し、諦観を捨て、運命と立ち向かう決意をする。そんな姿がとても眩しかったです。
そしてその後の高尾二曹の冷静なツッコミで思いっきり吹いた。また吹いちまった。
確かに立ち直り早いよね、その通りだけどこのツッコミには不意をつかれてしまった……不覚だ。

知らない人について地下へ降りた先には、以前みた戦車が!
なるほど、レオパルドだからレオ。戦車系の知識がない自分には解りませんでしたが、知識のある方はやはり事前に分かっていたんでしょうかねえ。
感動の再会(部品的な意味で)を果たし、いざ出撃。

絶対絶命の味方! 突撃で散らんとするその直前! 地下から現れる機動戦車レオ!
実にお約束ですね。お約束って大事。“古くから現代までカタルシスを得られるとして使われ確立されて来た手法”ですからね。
今までプレイしてきてキャラに対する思い入れもあるとなれば、さらに燃えてくるというものでしょう。

戦闘に突入する訳ですが、レオのスペックが高すぎて動く必要がありません。まあ出現位置が基地なんで当然と言えば当然ですが。
動かずに砲撃砲撃砲撃。機銃ですらそこそこのダメージが。強い、強すぎるよ!

とはいえボカスカ撃ち合いしてると敵の戦車砲も命中する訳で。これがやはりそれなりに痛い訳で。
しかし有り余るSPを使えば凄い勢いで楽勝なのでしたとさ。

うん、良いお話でした。この一連の流れがあるのとないのとでは大違いになるタイプのシナリオだと思います。
続きにも期待大!という事で。

最後の謎の戦車乗りの正体明かすシーンでまた吹いた。
なのだからな! じゃねぇ(笑)